スーパーで買える春の山菜8種類の名前と下処理&定番人気レシピ

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春の山菜

春先から初夏までの限られた時期しか出回らない春の山菜は、春を告げる春野菜の一つです。

いろいろな山菜がありますが、普段はあまり見かけないため「食べてみたいけど、どう料理していいかわからない」と思う山菜も少なくありません。

今回はスーパーでよく見かける山菜の下処理と料理レシピを紹介します。

山うど

山うど

ウドには、光を当てずに栽培したために全体が白い「軟白ウド(うど)」と、山野の自生した野草で緑色の「山ウド」があります。

スーパーで「山うど」として出回っているのは、軟化栽培されたうどに、あとから光を当てて緑色にした場合が多いです。

天然モノよりも、独特のエグみが少なく、食べやすいです。

ただし真っ白なウドよりも、野性的な香りと風味があるぶん、アクやエグミも多くなるので、下処理が大切です。

ちなみに、山うどの緑の葉に多く含まれるクロロゲン酸は、ポリフェノールの一つで、抗酸化作用があります。

シャリシャリとした独特の食感があり、ゆでて酢みそ和えが定番の食べ方です。ほかにも皮ごとキンピラにしても美味しいです。

また天ぷらなどの揚げ物にすると、独特の甘味が加わり、風味豊かになります。芽や葉の食べ方に困ったときは「揚げる」で間違いないです。

◆選び方
・先端の芽がみずみずしい。
・茎が太い(直径3cmが目安)
・産毛が密集している。

◆旬
3~5月

◆保存方法
新聞紙に包み、冷暗所や冷蔵庫で保存します。

山うどの下ごしらえ(酢水に浸ける)

山うどはアクやエグミがあるので、和え物に使う場合は酢水に浸けたり、さっとゆでたりします。

天ぷらやキンピラにするときは、アク抜きの必要はありません。

1.根元を切り、汚れを洗い落とします。
2.食べやすい大きさ(5cm幅)に切り、厚めに皮をむきます。
むいたうどの皮は、キンピラや天ぷらにするのが定番です。皮のアク抜きは必要ありませんが、気になるときは山うどと一緒に酢水に浸けます。
3.空気に触れると酸化しやすいので、山うどの皮をむいたら、すぐに酢水に5~10分ほど浸けて、アク抜きを行ないます。
生で食べるときは10~15分ほど浸けておいた方が、アクやエグミがより少なくなります。

レシピ:山うどの酢味噌和え(ぬた和え)

◆材料(2人分)
山うど:1本
みそ:大さじ1
酢:大さじ1/2
砂糖:大さじ1/2

◆作り方
1.山うどを短冊切りにして、酢水に5~10分ほど浸けます。
2.鍋に水を沸かして、約30秒、さっとゆでます。
そのままでも食べられますが、ゆでた方がアクやエグミが抜けやすいです。
ゆでる際も水に酢を少し加えると、白くきれいに仕上がります。
3.水気を切り、器に盛りつけます。
4.容器にみそ、酢、砂糖をよく混ぜて酢味噌を作り、山うどと和えます。

生ふき

フキ

フキは全国の野山に自生していますが、スーパーなどで食用に出回っているのは、愛知県で栽培される「早生ふき」が主流です。

つぼみは「フキノトウ」として食べられます。ちなみに山ふきは山野に自生しているフキのことを指します。

生フキに含まれる栄養素としては、カリウム、マンガン、食物繊維はやや多い程度で、それ以外の栄養価は全体的に低いです。

そのため、栄養のためというより「香りや歯ざわり、旬の味を楽しむ」のが、フキの美味しい食べ方になります。

◆選び方
・葉の緑色が濃く、黒ずみがない
・茎の太さが程よい
太すぎると、筋張っていて固いことが多い
・赤味が多い

◆旬
3~5月

◆産地
愛知県

◆保存方法
変色が早いので、すぐに下ゆでをして、容器に入れて冷蔵室で保存します。

フキの下ごしらえ(板ずり・下ゆで)

フキはアクが強いので、煮物、炒め物など、フキ料理をするときは、板ずりをして、下ゆでしてから使います。

1.フキを鍋(フライパン)に入る長さに切ります。
2.まな板にフキを置き、塩を振って、手のひらを使って転がします。
使う塩は、フキ1束に大さじ1~2が適量です。
板ずりをすることで、アクが抜けたり、色が鮮やかになったり、皮がむきやすくなったりする作用があります。
3.鍋(フライパン)に水を入れて、沸騰したら、フキを入れてゆでます。
4.フキに火が通ったら、冷水に浸けて冷まします。
5.フキの皮を両側からむき、食べやすい大きさに切ります。

ちなみにフキに含まれるカリウムは水に溶けやすいので、煮汁に溶け出した栄養ごと食べられる料理(煮物など)が向いています。

レシピ:フキの煮物

フキの煮物

◆材料
フキ:1束
だし汁:150~200cc
しょうゆ:大さじ1~2
みりん:大さじ1
酒:大さじ1

◆作り方
1.鍋にだし汁、しょうゆ、みりん、酒を入れて火にかけます。
2.煮汁が沸いたら、下ごしらえ済みのフキ(長さは4~5cm)を入れます。
このときに厚揚げや油揚げ、こんにゃくを入れても美味しいです。
3.再び煮たったら、フタをして約10分煮ます。

せり

セリ

セリは日本原産の山菜で、春の七草(せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ホトケノザ、スズナ、スズシロ)の一つです。

独特の香りとシャキシャキした食感が特徴で、香りには胃腸の働きを良くする作用もあります。

七草かゆのイメージが強いですが、単体で食べても美味しく、おひたしのほか、鍋物、みそ汁に使うことが多いです。

セリはβカロテン、葉酸、ビタミンKが豊富に含まれています。

βカロテンは抗酸化作用があり、体内でビタミンAに変換されて、目や鼻、のどの粘膜を保ち、皮膚を丈夫にします。

葉酸は造血作用、ビタミンKは骨の形成を促す働きがあるので、女性に多い貧血や骨粗しょう症の予防や改善にも役立ちます。

いずれも脂溶性ビタミンなので、炒め物にすると、吸収率がアップします。

◆選び方
・茎や葉が真っ直ぐに伸びている。
・くたっと萎れていない。
・茎が細い(太いと歯ごたえがイマイチに感じやすい)

◆旬
2~4月

◆保存方法
キッチンペーパーや新聞紙で根元を包み、ポリ袋に入れて、冷蔵庫に立てて置く。

レシピ:セリのおひたし

セリのおひたし

◆材料
セリ:1束
しょうゆ:適量
かつお節:少々

◆作り方
1.流水でよく洗い、特に根元に付いた泥や汚れを洗い流して、根元を切ります。
2.鍋に水と塩少々を入れて火にかけて、沸騰したらセリを入れて、さっとゆでます。
セリは茎が細いので、シャキシャキ感を味わうためにも、しんなりしたら取り出すくらいでちょうどよいです。
3.ザルに上げて、冷水に浸けます。
4.セリが冷えたら、水気を絞り、食べやすい大きさに切ります。
5.器に盛り付けて、しょうゆ、かつお節をかけます。

タラの芽

タラの芽

たらの芽は、たらの木の新芽のことで、独特の風味とほろ苦さがあり「山菜の王様」とも言われます。

野菜としてはたんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維が多めです。

特にビタミンB群の葉酸が多く、赤血球の造血を助ける働きがあります。ほかにも血行を良くしたり、動脈硬化の予防にも役立ちます。

抗酸化作用のあるビタミンEも多く、油と一緒に取ると吸収率が高まるので、天ぷらやソテーにして食べるのが向いています。

◆選び方
・穂先が鮮やかな緑色
・茎が太く育ち過ぎていない

◆旬
2~4月(3月が最盛期)

◆産地
山形県、群馬県、秋田県

◆保存方法
湿気と乾燥の両方に弱いので、新聞紙や紙袋に包むか、小さい穴を開けたポリ袋に入れて、野菜室で保存する。
日持ちがせず、風味や香りが落ちてしまうので、2~3日以内に食べ切る。

タラの芽の下ごしらえ

タラの芽を天ぷらにするときも和え物に使うときも、下ごしらえは必要です。

根元部分は固くて食べられたものではないので、料理に使う前に取り除きます。

◆下ごしらえ
1.根元の固い部分を切り落とします。
2.根元近くの外葉も(気になれば)取り除きます。
3.茎に切り込みを1本入れます。
穂先と根元では柔らかさに違いがあるので、茎に切り込みを入れて、火の通りを均一にします。

◆ゆで方
1.鍋に水と塩(水500ccに塩小さじ2杯が目安)を入れて、火にかけます。
2.沸騰したら、タラの芽を入れて、1~3分ゆでます。
タラの芽の大きさによって、ゆで時間が変わるので、様子を見ながらゆでていきます。
3.冷水に浸けて、しばらく置いて冷まします。
4.水気を切り、料理に使います。
ゴマやピーナッツで和えたり、しょうゆやポン酢でおひたしにしても美味しく食べられます。

レシピ:タラの芽の天ぷら

タラの芽の天ぷら

◆材料
タラの芽:1パック(10個前後)
天ぷら粉:大さじ3
水:大さじ4
油:適量

◆作り方
1.タラの芽に下ごしらえをします。
2.ボウルに天ぷら粉と水を入れて混ぜます。
3.天ぷら衣にタラの芽をつけます。
穂先に衣が多く付きやすいので、適度に取っておくと、衣が厚くなりません。
4.170℃~180℃に熱した油に、タラの芽を入れて、カラッとなるまで揚げる。

ふきのとう

ふきのとう

ふきのとうは春先に一斉に芽を出すので「春の使者」とも呼ばれる山菜です。

独特の香りと苦味があり、ふきのとうみそや天ぷらなどにして食べます。

ふきのとうは、ブロッコリーやカリフラワーと同じく「つぼみ」の部分を食べます。

花が咲いたあとに地下から伸びてくるのが「フキ」です。

◆選び方
・つぼみが閉じていて固い。
・葉が開き過ぎていない。
・サイズが小さい(大きくなり過ぎたフキノトウは苦味が強い)

◆旬
2月~3月

◆保存方法
キッチンペーパーや新聞紙で包み、ポリ袋に入れて、冷蔵庫で保存する。

和え物やおひたしで食べるときは下ゆでをする

ふきのとうはアクが強いので、天ぷら以外の料理(和え物、おひたしなど)に使うときは、下ゆでをします。

0.ふきのとうをよく洗い、汚れを落とします。
1.鍋に水と塩を加えて、火にかけます。
2.沸騰したら、ふきのとうを入れて、3~4分ゆでます。
途中で浮き上がってくるので、落とし蓋をしたり、ハシで上下をひっくり返したりして、均一に火が通るようにします。
3.冷水に浸けて、さらにアクを抜きます。

レシピ:ふきのとうの天ぷら

ふきのとうの天ぷら

◆材料
ふきのとう:4個
片栗粉(または小麦粉):適量
小麦粉:大さじ3
水:大さじ2~3
油:適量

◆作り方
1.ふきのとうを水でよく洗い、汚れた部分を取り除きます。
2.ふきのとうを1枚ずつ開き、全体的に片栗粉を薄くまぶします。
3.小麦粉を水で軽く混ぜ合わせて、天ぷら衣を作ります。
4.ふきのとうに天ぷら衣をつけて、170~180℃の油に入れます。
先に丸い花の部分から揚げて、最後に裏返して、カラッと揚げます。

こごみ

こごみ

こごみは、クサソテツというシダ植物の若芽です。ほかにも「ココミ」「コゴメ」とも呼ばれます。

日本各地で自生していますが、栽培もされており、旬の時期になるとスーパーなどで見かける機会も多くなりました。

わらびやゼンマイと比較して、アクがほとんどありません。噛んだとき、少しぬめり気を感じやすいです。

ほかの山菜と同じように天ぷらにしてもよいですが、アクがないのを活かして、さっとゆでて、おひたしや和え物(ごま和え、塩昆布和え)にしても美味しいです。

たまに苦味が強いこごみに当たることがあります。

苦いのが苦手な人は、ゆで時間や浸水時間を長くしたり、ごま和えやピーナッツ和えなど甘みのある味付けにしたりすると、苦さが和らぎます。

◆選び方
・茎が太い。
・先端の葉がしっかりと巻かれている。

◆旬
3~5月

◆保存方法
新聞紙で包み、冷蔵庫で保存する。
※日持ちがあまりしないので、入手後は早めに食べ切ること。

簡単レシピ:こごみのピーナッツ和え

◆材料
こごみ:1パック分
粉末ピーナツ:大さじ1~1.5
しょうゆ:大さじ1/2
みりん:大さじ1
砂糖:大さじ1/2

◆作り方
1.こごみを水でよく洗い、特に先端の丸まった部分の汚れを落とします。
2.根元の汚れている部分を切り、半分または3等分に切ります。
3.鍋に水を沸かして、こごみを入れます。1分ほどゆでて、好みの柔らかさになったら、取り出して、冷水に浸けて、水気を切ります。
冷水に浸けるのは、アク抜きのためというよりも、色を止めたり、ゆで過ぎを防いだりする意味合いが強いです。
4.鍋に粉末ピーナッツ、しょうゆ、みりん、砂糖を入れて、火にかけて、やや固めの和え衣を作ります。
5.和え衣にこごみを入れて、全体をよくからめます。

うるい

うるい

うるいはオオバギボウシの若芽です。「山かんぴょう」「ギンボ」「コレイ」とも呼ばれます。

葉の色がウリ類の皮に似ていることから、瓜菜(うりな)→うるいと呼ばれるようになったと言われます。

日本各地に自生していますが、栽培されたうるいが、スーパーなどでも出回るようになりました。

サクッとした歯ごたえで、クセや苦味がなく、春山菜のなかでも食べやすい味わいです。少しぬめりを感じるかもしれません。

生でも食べられますが、さっとゆでて、おひたしや和え物、サラダとして食べるのが定番です。

同じ時期に旬を迎えるホタルイカと酢みそ和えにしても美味しいです。

もともとうるい自体が柔らかく、山菜のなかでもビタミンCが豊富なので、ビタミンCの流出を防ぐためにも、加熱しすぎには注意が必要です。

◆選び方
・軸が白い。
・葉先がみずみずしい。

◆旬
4~6月(自生もの)

◆産地
山形、新潟など

◆保存方法
ポリ袋に入れるかラップに包み、冷蔵庫に立てて保存する(2~3日が目安)。
あまり日持ちしないので、早めに食べる。

レシピ:うるいのおひたし

うるいのおひたし

◆材料
うるい:1パック
だししょうゆ:少々
かつお節:少々

◆作り方
1.うるいを洗って汚れを落とします。
2.根元を切り、葉と茎で切り分けます。4等分くらいがちょうどよいです。
3.鍋の水が沸いたら、茎→葉の順に入れて、さっとゆでて、冷水に浸けて冷まします。
葉の方はすぐに柔らかくなるので、20~30秒ほど時間差を付けるとよいと思います。
4.うるいの水気を絞り、器に盛り、しょうゆとかつお節をかけます。

春の山菜と同じ時期に出回る春野菜に関しては、以下の記事で紹介しています。

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