常温保存に適した野菜・果物と日持ち期間の目安は?冷暗所や冷蔵室との違い

※記事内に広告を含む場合があります

当サイトは更新を終了しました。
長きにわたり当サイトを愛読、応援くださった方々には誠に感謝しております。

※この記事の内容は執筆時点のものです。サービス内容・料金など、現時点の最新情報とは異なる場合がございます。何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。

野菜や果物の鮮度がよい状態をキープするには、各食材に合った温度や場所で保存することが大切です。

今回は常温保存に適した野菜と果物と保存方法について紹介したいと思います。

常温と冷暗所の違いは「温度」にあり

温度

冷蔵庫以外で食品を保存する際は「常温保存」「冷暗所で保存」の2通りの方法があります。

常温保存は15~25℃(で外気温を超えない温度)目安の温度で、直射日光が当たらず、湿気が少ない場所で保存することです。

冷暗所とは1~14℃(常温よりも低い温度)で、通気性がよく、日が当たらない涼しい場所を指します。

「風通しがよく、涼しい場所で保存しましょう」と書いてあるときは、冷暗所で保存がおすすめされています。

保存場所としては、ずっと日陰になり、湿気のこもらない、ベランダ、廊下、車庫、納戸、台所の床下収納、食器棚、キッチンラック、シンク下などが候補として挙げられます。

ほかにも断熱効果に優れた発泡スチロール箱も冷暗所代わりになります。

野菜や果物は冷暗所保存が◎

ほとんどの野菜や果物は「0~14℃」が最適な保存温度です。

常温は「15~25℃」、冷暗所は「1~14℃」を考えると、常温保存では温度が高すぎることで、傷みや腐敗のリスクが高まります。

そのため「冷暗所に適した場所で保存する」のが、野菜や果物を長持ちさせるコツになりますが、場所や時期によって気温や室温は大きく変わります。

温度計で各場所の室温を確認しながら、各野菜や果物に適した保存場所を見つけるのがベストです。

都合のよい冷暗所が見つからない場合や、春や夏場で保存に適さない時期は、冷蔵庫の野菜室で保存するのが適しています。

◆東京の月ごとの平均気温(2022年度)

1月:4.9℃、2月:5.2℃、3月:10.9℃、4月:15.3℃、
5月:18.8℃、6月:23.0℃、7月:27.4℃、8月:27.5℃、
9月:24.4℃、10月:17.2℃、11月:14.5℃、12月:7.5℃

冷暗所保存に向いた時期:1月~4月、11~12月

参照:東京 日平均気温の月平均値(℃) – 気象庁

追熟するときは常温保存が最適

アボカド、キウイフルーツ、メロン、洋ナシ、パイナップル、マンゴー、パパイヤ

収穫時は未熟で、保存中に熟すまで待つタイプの野菜や果物は、冷蔵室に入れると追熟ができません。

最初は常温(15~20℃が目安)で保存をして、食べ頃になったら冷蔵室や野菜室で保存します。

◆アボカド(常温:熟すまで/野菜室3~4日)
未熟な緑色のアボカドは、カゴなどに入れて、熟すまで20℃前後の場所で保存します。
(5℃以下だと低温障害が起こり、27℃以上の高温になると傷みが早くなります。)

エチレンガスを多く排出する野菜や果物(例:リンゴ)と一緒にポリ袋に入れると、熟すまでの時間が短縮できます。
熟したアボカドは、ポリ袋に入れて、密封して野菜室で保存します。

◆キウイフルーツ(常温:熟すまで/冷蔵室3~4日)
青くて固いキウイフルーツは、15~20℃前後になる場所で追熟を行ないます。

キウイフルーツとリンゴをポリ袋に一緒に入れると、リンゴが排出するエチレンガスの作用で早く熟します。

完熟キウイフルーツに適した温度は0~1℃なので、熟したあとは、何個かまとめてポリ袋に入れて、口を閉じて冷蔵室に入れます。

◆メロン(常温:熟すまで/冷蔵室カット後2~3日)
基本的に常温で保存します。
おしり部分が柔らかくなったら食べごろのサインで、冷蔵庫で2~3時間ほど冷やしてから食べます。

カット後のメロンは種とワタを取り、切り口とくぼみ部分をラップでぴっちりと覆って保存します。

バナナは常温?冷蔵庫?

ちなみにバナナは保存に最適な温度が「15~20℃」で、冷蔵庫に入れると低温障害になり、皮が黒く変色します。

そのため、常温での保存が向いていますが、日持ちは3~4日と短めです。

夏場などの暑い時期は熟しやすく、好みの状態での食べ切りが難しいときは、(ある程度、常温で熟してから)新聞紙やキッチンペーパーに包んで野菜室に入れます。

皮が全体的に黒くなり、甘さは下がりますが、中身が熟すまでのスピードは遅くなるので、真っ白な状態のバナナをいつでも食べれられます。

冷暗所に適した野菜・果物の保存方法と目安期間

冷暗所で保存するのに向いた野菜や果物は以下の通りです。

  • いも類
  • 土つきの根菜類
  • 低温に弱い野菜や果物

時期によっては冷暗所の温度が高くなり、保存に適さなくなるので、季節ごとに「冷暗所で保存する/野菜室に入れる」を使い分けるとよいと思います。

いも類・根菜類

基本的にいも類(さつまいも、じゃがいも、里芋、長芋)や、根菜類(土付きごぼう、玉ねぎ)は、冷暗所保存の代表的な野菜です。

◆各野菜の適温
【冷蔵室】
玉ねぎ(0℃)
ごぼう(0~2℃)
長芋(2~5℃)

【野菜室】
じゃがいも(10~13℃)
さつまいも(13℃)
里芋(10~25℃/7~10℃)

気温が高い時期やなるべく長持ちさせたいときは、野菜の適温に合わせて、冷蔵室または野菜室に入れます。

◆玉ねぎ(冷暗所2ヶ月/冷蔵室:カット済みで3~4日)
ネットに入れて吊るしたり、段ボールに新聞紙→玉ねぎ→新聞紙の順に入れたりして保存する。
※皮をむき、カット後は切り口をラップで包み、ポリ袋に入れる。

◆ごぼう(冷暗所1ヶ月/冷蔵室:泥付きは2ヶ月、洗いごぼうは1週間)
冷暗所→新聞紙にまとめて包み、立てて保存する。
冷蔵庫→冷蔵室に入る長さにカットする。
土付きごぼう:新聞紙でまとめて包み、ポリ袋に入れて立った状態を保つ。
洗いごぼう:ポリ袋に入れたり、ラップで包んだりした後、立てて保存する。

◆長芋(冷暗所2週間/冷蔵室2ヶ月)
冷暗所→段ボールや発泡スチロール箱に、新聞紙→長芋→新聞紙の順に入れる。
冷蔵室→新聞紙やペーパータオルで包み、ポリ袋に入れる。カッド後は切り口にラップをつける。

◆じゃがいも(冷暗所3ヶ月/野菜室6ヶ月)
冷暗所→新聞紙で作った箱や紙袋に入れる。日光に当てると緑色になるので注意。
リンゴと一緒にするとエチレンガスの効果で、じゃがいもの発芽が抑えられる。
野菜室→じゃがいもを1個ずつ新聞紙やキッチンペーパーで包む。何個かまとめてポリ袋に入れて、袋の口を軽めに閉じる。

◆さつまいも(冷暗所1ヶ月/野菜室2ヶ月)
1.1本ずつ新聞紙で包む。
2.冷暗所→カゴや段ボールに入れる。野菜室→ポリ袋に入れて、口を軽く閉じる。
※さつまいもは20℃を越えると発芽するので、暖かい時期に長期保存したい場合は野菜室での保存が向いています。

◆里芋(冷暗所1ヶ月/野菜室2ヶ月)
冷暗所→段ボールに新聞紙を敷き、里芋を並べて、新聞紙を上に置く。
野菜室→1個ずつ新聞紙で包み、ポリ袋に入れて口を軽くしばる。

ちなみにニンジンは、冬の気温の低い時期ならば冷暗所で保存も可能ですが、基本的に冷蔵室へ入れた方が長持ちします。

低温に弱い野菜や果物

冷暗所での保存には低温障害を起こしやすい野菜や果物が向いています。

見分ける目安は「夏野菜」「南国育ちの果物」「スーパーの野菜売り場で冷蔵コーナーに入っていない」です。

低温障害とは「低い温度が苦手な食材を冷蔵室で保存することで起こる症状」のことです。

◆野菜・果物に最適な温度と低温障害の例
オクラ(7~10℃):表面に黒い斑点が出る。
トマト(7~10℃):全体的にブヨブヨして柔らかくなり、食べたときの味や食感が大きく変わる。
ナス(8~10℃):中身や種が黒くなる。
アボカド(8~12℃):果肉が黒くなる。味が落ちる。
キュウリ(10~13℃):水っぽくなる。種の回りが茶色くなる。
さつまいも(13℃):切ったときに黒い斑点や黒ずみがある。

適切な温度が10℃前後の野菜や果物であれば、冷暗所での保存が向いています。

ただし夏場や梅雨など気温や湿度が高くなる時期は傷みやすいので、気温が15度を越える時期は、野菜室に移し替える方が安心です。

野菜室の温度は約3~8℃を目安に設定されており、冷蔵庫よりも温度が高いので、低温障害が起こりにくいです。

ただし野菜室でも温度が低すぎることが多々あるので、直接冷気に当たらないためにも、ペーパータオルに包んだり、ポリ袋に入れたりして保温・保湿をします。

◆オクラ(野菜室3~4日/冷暗所1日)
1.ペーパータオルでオクラをまとめて包む。
2.ポリ袋に入れて口を軽く閉じる。

※傷みやすい野菜なので、長期間保存は不向きで、購入後はすぐに使うことをおすすめします。
一度に使い切れないときは、軽くゆでて冷凍保存すると、1ヶ月ほど持ちます。

◆トマト(野菜室2週間/冷暗所2~3日)
1.トマトをキッチンペーパーで1個ずつ包み、ヘタを下にする。
2.野菜室保存→ポリ袋に入れて軽く口を閉じる。冷暗所→カゴに並べる。

◆ナス(野菜室1週間/冷暗所1~2日)
1.キッチンペ―パーで1本ずつナスを包む。
2.野菜室保存→ポリ袋に入れ軽く口を閉じて、立てて入れる。冷暗所→カゴに入れて立てておく。

◆キュウリ(野菜室1週間/冷暗所1~2日)
1.ペーパータオルやふきんで水気をふき取る。
2.キュウリを1本ずつ、ペーパータオルで包み、ポリ袋に入れて口を軽くしめる。
3.ヘタ部分を上にして、立てて入れる。

◆さつまいも(野菜室2ヶ月/冷暗所1ヶ月)
1.1本ずつ新聞紙に包む。
2.野菜室保存→ポリ袋に入れて、軽く口を閉じる。冷暗所→カゴに入れて立てておく。

日持ち的には「冷蔵室・野菜室>冷暗所」

基本的に冷蔵庫に入れない方がよい野菜や果物は限られており、冷暗所で保存が可能な野菜や果物でも、野菜室や冷蔵室で保存した方が長持ちします。

冷蔵室や野菜室は温度や湿度が一定に保たれていたり、冷蔵庫に野菜や果物の鮮度を保つ最新技術が使われていたりする関係で、冷暗所での保存よりも倍近く保ちます。

常温(15~25℃)
未熟な野菜や果物。追熟後は冷蔵庫に入れる。

冷暗所(1~14℃)
いも類、根菜類、低温障害が起きやすい野菜や果物

夏場など気温が上がる時期や日持ちさせたい期間によって、野菜や果物の適温に合わせて冷蔵室(0~5℃)や野菜室(3~8℃)に移すことをおすすめします。

関連記事
この記事の執筆者
執筆者のおすすめ記事を読む
はじめての有機野菜と食材宅配の管理人を務めています。様々な食材宅配サービスやデリバリーサービスを体験し、気づいたことや学んだことをわかりやすく伝えていきます。どうぞよろしくお願いします。

より良い情報をお届けするため、疾風AI がメンテナンスを担当いたしました。(2023年11月9日 更新)

ありがとうございます。

Oisix
コープデリ