生協の宅配パルシステムと生活クラブの違いは?品揃えや手数料など徹底比較
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生協の宅配を利用しようと思って調べてみると「パルシステムも生活クラブも使える」という場合が少なくありません。
パルシステムと生活クラブ、どちらも多くの人に利用されている人気の生協の宅配サービスです。
生協によって、取り扱い品目や値段、手数料(≒配送料)、優待特典などが大きく異なるので「自分が生協の宅配に何を求めるのか?」によって、使い勝手の良し悪しが変わってきます。
※金額・手数料表記はすべて税込です。
この記事の目次
宅配エリア
パルシステム:関東エリアの1都11県
宅配エリアは東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、栃木、群馬、福島、新潟、山梨、静岡と首都圏が中心です。
パルシステム神奈川、パルシステム山梨、パルシステム静岡に加入している人が利用できます。
生活クラブ:北海道から関西までの21都道府県
宅配エリアは北海道、青森、岩手、山形、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、長野、山梨、静岡、愛知、滋賀、京都、大阪、奈良、兵庫です。
生活クラブは21都道府県、33の生協にて構成されている連合会です。
同じ県に複数の生活クラブがある場合も多く、お住まいの地域によって対応している生協が違います。
取り扱い品目や値段に違いあり
取り扱い品目・値段に関しての全体的な印象は「(高い・少ない)生活クラブ>パルシステム(安い・多い)」という感じです。
◆生活クラブ
「数ある生協で、もっとも食の安全性や品質に厳しい」と評判が高く「安心・安全」に徹底的にこだわっているのが、生活クラブです。
取り扱い商品は、毎週700品目以上あります。
ほかの生協の宅配と比較しても、取り扱い品目が少なく、値段は全体的に高めです。
◆パルシステム
パルシステムは産直を中心に、独自の基準をクリアしたオリジナル品を中心に取り扱っています。
コープデリやおうちコープのような生協と比較すると、品数は少なく、値段も割高な傾向にあります。
ただし生活クラブと比較すると「まだ安くて利用しやすい」という口コミをよく見かけます。
また離乳食や幼児食作りに役立つ子ども向けの食材や、食品以外の日用品や雑貨類が豊富で、子育て世帯にも多く利用されています。
生活クラブとパルシステムの違いについての口コミをまとめてみました。
パルシステムや生活クラブでは、いずれも「資料請求」ができます。
利用案内のパンフレットやカタログなどが届くので、利用する前にどのような使い方ができそうか確認も可能です。
夕食宅配サービスは利用できる?
生協の宅配サービスのなかには、料理キットや弁当などを週3日や5日の頻度でお届けする夕食宅配サービスが利用できる場合があります。
パルシステムは「パルシステム千葉」のみですが、夕食宅配サービスを受け付けています。
パルシステム千葉で夕食宅配
パルシステム千葉では「夕食宅配」が利用できます。
産直野菜や産直肉、産直米を利用した「こだわり御膳」など、お弁当やお惣菜を週3日または5日単位でお届けしてくれます。
ほかにも日替わりのサラダ、週替りのカットフルーツ、冷凍おかずなども注文できるので、日々の食事作りがかなり楽になります。
生活クラブは単品で食材セットが注文可能
生活クラブでは、生活クラブ千葉の一部で夕食宅配を取り扱っています。
また、一部の生活クラブでは、ミールキットの「ビオサポ食材セット」が注文できます。
2~3人分のメインディッシュが10~15分で完成する料理キットで、国産中心の食材と調味料、レシピがセットになっています。
ビオサポ食材セットのメニューは週替りで提案されるので、食べ飽きる心配がなく、仕事や育児で大変なときにも重宝します。
配達
生協の宅配は、基本的に週1回、決まった曜日と時間に自宅まで注文した商品を届けてくれます。
住んでいる地域によって、配達ルートが決まっているため、自分で希望の日時を選ぶことはできません。
日時指定可能な「パルシステム指定便」あり
パルシステムは「個人宅配」「ふれんどパル(2人利用)」「グループパル(3人以上利用)」の利用方法があります。
ふれんどパルは手数料が半額、グループパルは無料になる特典があります。
パルシステム東京では、一部地域限定ですが注文から6日後にお届け&希望日時が選べる「指定便」も利用できます。
こちらは「個人宅配」のみで、ふれんどパルやグループパルのように、人数による手数料の割引は受けられません。
生活クラブの班配送は購入金額が4%OFFになる
生活クラブは「個別配送」と「班配送」が利用できます。
班配送では、注文した商品が4%OFFになる特典があります。
また東京、神奈川、千葉、埼玉には、生活クラブの実店舗「デポー」があり、各生活クラブの組合員になると買い物ができます。
手数料(システム利用料・配送料)と割引特典
生協の宅配で言われる「手数料」には以下の2種類があります。
- 各種情報提供やシステム利用に関わる手数料(=利用料)
- 宅配センターからの配達にかかる手数料(=配送料)
妊婦さんや小さな子どもがいる家庭を対象に、手数料が割引や無料になる特典を設けていることも多いです。
手数料は配達方法によっても異なりますが、今回は多くの人が利用する「個別配送」で比較したいと思います。
宅配エリアが同じ、東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、群馬、福島、山梨、静岡の各手数料と特典を比較してみました。
パルシステム:1回200円前後(子育て世帯は無料)
パルシステムは利用の有無に関係なく、毎週手数料がかかります。
生協の宅配を毎週ではなく、その都度利用したい人にとっては、少し使いにくさを感じます。
ただし妊婦さんや小さな子どもがいる家庭を対象とした割引特典もあり、
◆東京
利用額0円~2,000円未満:248円
2,000円以上:198円
5,000円以上:165円
12,000円以上:無料
▼キッズ特典
母子健康手帳交付日~小学校入学前の3月末まで
2,000円未満:248円
2,000円以上:198円
3,000円以上:無料
申請から26週間:無料
◆神奈川
利用額0円~2,000円未満:270円
2,000円以上:220円
5,000円以上:110円
15,000円以上:無料
▼ベイビー特典
母子手帳交付~1歳までは無料
▼キッズ特典
1歳~小学校入学前までは5,000円以上で無料
◆千葉
利用額0円~2,000円未満:248円
2,000円以上:198円
6,000円以上:99円
15,000円以上:無料
▼ベイビー&キッズ特典
母子手帳交付~小学校入学前までは3,000円以上で無料
◆埼玉
利用額0円~2,000円未満:248円
2,000円以上:198円
12,000円以上:無料
▼ベイビー特典
母子手帳交付~1歳未満:無料(出産前は申請後8ヶ月、出産後は申請後6ヶ月)
▼キッズ特典
1歳~小学校入学前までは3,000円以上で無料
◆茨城
利用額0円~2,000円未満:254円
2,000円以上:204円
9,000円以上:102円
12,000円以上:無料
▼ベイビー優遇
母子手帳交付日~1歳未満:申請から1年間無料
◆栃木(佐野市、足利市)
利用額0円~2,000円未満:256円
2,000円以上:206円
8,000円以上:166円
12,000円以上:無料
▼ベイビー特典
母子健康手帳交付日~1歳の誕生日を迎えるまでに申請:6ヶ月間無料
▼キッズ特典
小学校入学前の3月末まで:5,000円以上で無料
◆栃木(佐野市、足利市以外)
利用額0円~2,000円未満:254円
2,000円以上:204円
9,000円以上:102円
12,000円以上:無料
▼ベイビー優遇
母子健康手帳交付日~1歳未満:1年間無料
◆群馬
利用額0円~2,000円未満:256円
2,000円以上:206円
8,000円以上:166円
12,000円以上:無料
▼ベイビー特典
母子手帳交付日~出産後1歳未満:申請から6ヶ月間無料
▼キッズ特典
子どもが小学校入学前の3月末まで:5,000円以上で無料
◆福島
利用額0円~2,000円未満:248円
2,000円以上:198円
12,000円以上:143円
▼ベイビー特典
母子手帳交付から3歳未満まで手数料が半額、5,500円以上の利用で無料
◆山梨
利用額0円~2,000円未満:248円
2,000円以上:198円
5,000円以上:110円
10,000円以上:無料
▼ベビー特典
母子手帳交付日~3歳までは無料
▼キッズ特典
3歳~小学校入学前までは5,000円以上で無料
◆静岡
利用額0円~2,000円未満:270円
2,000円以上:220円
8,000円以上:無料
▼ぬくもりベイビー
母子健康手帳交付日~1歳未満:無料
▼キッズ特典
3歳~小学校入学前までは5,000円以上で無料
パルシステムには、スマホアプリで注文が完了する宅配サービス「タベソダ」もあります。
取り扱い品目はほぼ同じで、カタログの配布がなく、毎週の手数料がかからないのが特徴です。
あわせて読みたい:
パルシステムのスマホ向け注文アプリ「タベソダ」従来の宅配サービスとの違いは?
生活クラブ:個別配送料がもともと無料なことが多い
生活クラブの手数料には「システム手数料」と「配送料」があります。
地域によって「一定金額(1回の注文で2,000円以上など)以上の利用で無料」「利用金額に関係なく無料または有料」「一定条件を満たした場合は無料」が違います。
◆東京
利用額0円:無料
3,000円未満:165円
3,000円以上:無料
プレママ・ママ特典(妊娠中~小学校入学前):利用額に関係なく無料
新規加入後1年間:利用金額にかかわらず無料
◆神奈川
利用額0円~2,000円未満:110円
2,000円以上:無料
プレママ・ママ特典(妊娠中~7歳になる誕生月):利用額に関係なく無料
新規加入後1年間:利用金額にかかわらず無料
◆千葉
3,000円未満:165円
3,000円以上:無料
新規加入後1年間:利用金額にかかわらず無料
母子手帳交付後から小学校入学前の子どもをもつ組合員:利用金額にかかわらず無料
◆埼玉
3,000円未満:165円
3,000円以上:無料
新規加入後8週間:利用金額にかかわらず無料
◆茨城
2,000円未満:110円
2,000円以上:無料
新規加入後6ヶ月:利用金額にかかわらず無料
◆群馬
利用額0円~5,000円未満:198円
5,000円以上:無料
新規加入後12週間:注文金額にかかわらず無料
◆福島
利用額0円~5,000円未満:198円
5,000円以上:無料
妊娠中~6歳未満:1年間無料
◆山梨
2,000円未満:110円
2,000円以上:無料
新規加入後1年間:利用金額にかかわらず無料
母子手帳交付~小学校入学前3月31日まで:利用金額にかかわらず無料
◆静岡
個別配送なし
出資金や増資の金額に差あり
出資金とは「生協のあらゆる事業(運営や商品開発など)の元手となる資金として使われるお金」のことです。
組合員登録時に必要になるほか、毎月やその都度積み立て(増資)を行ないます。
生協によって出資金の金額や増資への強制力(任意ですが「お願い」の度合いが違う)が異なります。
◆パルシステム
- 神奈川:1,000円
- 静岡:1,000円
- 山梨:1,000円
パルシステムは注文時に200円の積立増資を行ないます。
増資は「任意」なので、まったく行なわなくても大丈夫ですが、増資を「0」にしないと自動的に200円が増資されます。
◆生活クラブ
- 加入時:1,000円
- 10ヶ月までは500円、11ヶ月以降は毎月1,000円ずつの積立増資(東京の場合)
生活クラブは「増資に積極的な生協」で、積立増資の毎月1,000円は、半ば強制的に行なわれます。
出資金は脱退時に全額払い戻しが受けられるので、「へそくり」的に活用している人も多いです。
パルシステムと生活クラブでは、同じ条件下であれば毎月の出資金額は変わらないのですが、生活クラブは「増資が0にできない」という理由もあり、大きな金額が貯まりやすいと言えます。
ちなみに各生協の宅配に資料請求をする段階では「未入会」の状態です。
「カタログを見て、実際にどのような商品が注文できるのか知りたい」と資料請求をしても、出資金を支払う必要はないので、安心して申し込んでください。
注文方法はネットが便利
◆パルシステム
インターネット注文(オンラインパル)、注文用紙、電話注文
◆生活クラブ
インターネット注文(eくらぶ)、注文用紙
インターネットからの注文締め切り日時を見ると、パルシステムの方が時間の猶予があります。
パルシステム:毎週の注文書提出日、翌日の13時まで
生活クラブ:毎週の注文書提出日、翌日の午前11時30分まで
いずれも届いた商品や次々回のカタログを確認したあとに、次回分の注文が可能なので、注文用紙よりも使い勝手がよいと思います。
パルシステムは支払い方法にクレジットカードが使える
支払い方法 | 口座振替の引落日 | |
---|---|---|
パルシステム | 口座振替(自動引き落とし) クレジットカード |
翌月6日 |
生活クラブ | 口座振替(自動引き落とし) | 毎月26日 |
基本的に生協の宅配の支払い方法は「口座振替」ですが、パルシステムはクレジットカード支払い可能なのが大きなメリットです。
カードブランドはVISA、JCB、Mastercard、American Express、Diners clubの5社に対応しています。
クレジットカードを公共料金の支払いやインターネットでの買い物に使っている人は、1つにまとめておいた方が家計管理が楽だと思います。
ちなみに生協の宅配でクレジットカードが使えるのは「パルシステム」と「大阪いずみ市民生協」「おおさかパルコープ」くらいしか対応していません。
ちなみにパルシステムには「ポイント制度」があります。
500円ごとに1ポイント貯まり、1ポイント=1円で支払いに使えますが、クレジットカードは対象外です。
ただしクレジットカードのポイント還元率を考えると、パルシステムのポイントよりもずっとお得です。
生協の宅配はどちらを利用すべき?
パルシステムと生活クラブのメリット・デメリット、そして各生協の宅配の利用が向いている家庭の特徴をまとめてみました。
【メリット】
品数が多く、値段はそれほど高くない。
日時指定配達「パルシステムの指定便」が使える(東京のみ)。
夕食宅配でお弁当やお惣菜が注文できる(千葉のみ)。
タベソダを利用すれば、その都度の配達料だけで利用できる。
子育て世帯には嬉しい手数料無料特典が受けられる。
買い物ごとにポイントが貯められる。
クレジットカード払いが可能で、クレカのポイントが貯められる。
【デメリット】
注文しない週でも基本手数料がかかる。
手数料が半額や無料になる金額が「高い」。
【パルシステムの利用が向いている家庭】
食の安全性にはこだわりたいが、食費は抑えたい。
妊婦さんや小さな子どもがいる子育て世帯。
クレジットカード払いで家計管理を一括したい。
買い物は生協の宅配で、ほぼ済ませたい。いろいろと買いたい。
【メリット】
食や生活の安心や安全にこだわった品物が注文できる。
加入後、1年間は手数料無料で使える。
注文しない週は手数料がかからず、毎回無料で使える地域が多い。
【デメリット】
品数が少なく、値段も割高。
夕食(弁当)宅配が一切ない。
毎月1,000円の増資がほぼ強制的にある。
子育て世帯への割引特典が地域によって違う。
群馬と静岡では個別配送が使えない。
クレジットカード支払いが不可。
【生活のクラブの利用が向いている家庭】
食の安全性や品質には特にこだわりたい。
手数料や配達料はいつでも無料の方が使いやすい。
こだわりの品は買い、それ以外はほかで買う候補先がある。
パルシステムや生活クラブについて「よりくわしく知りたい」という人は、資料請求をしてみてください。
お試しセットが注文できたり、人気商品がもらえたり、手数料が無料になる特典が付いていたりと、お得な特典が盛りだくさんです。