【食品ロス削減】野菜や果物が傷む・腐るおもな原因と長持ちさせるための保存方法

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野菜喜ぶ

野菜や果物が傷む・腐る原因は、おもに温度、湿度、微生物、エチレンガス、光、酸素、酵素が挙げられます。

それぞれの原因に合わせた保存対策をすることが、長持ちさせるコツです。

温度:高いと保存期間が短くなる

 

温度

野菜や果物によって、高温に弱い、低温に弱いに違いがあります。

適切な温度帯で食品を保存することが必要不可欠です。

保存場所の温度が高くなると、貯蔵期間は短くなるので、常温や冷暗所で保存するよりも、冷蔵庫に入れた方が長持ちしやすいです。

特に夏場の暑い時期は、室温や気温が全体的に高くなるため、冷蔵庫に移した方が貯蔵性がよくなります。

主な野菜や果物に適した温度帯

冷暗所:1~14℃
いも類、土付きの根菜類、低温に弱い野菜や果物
例:ジャガイモ、長芋、里芋、ごぼう、玉ねぎ

野菜室:3~8℃
冷温障害が起きやすい野菜・果物
例:オクラ、トマト、ナス、アボカド、キュウリ、さつまいも、バナナ、みかん、オレンジ

冷蔵室:0~5℃
葉物野菜、きのこ類、乳製品、卵

チルド室:0℃
鮮度はキープしたいが凍らせたくない食材

パーシャル室:-3℃
肉や魚などの生鮮食品

湿度:低いと乾燥、高いと傷む

乾燥と湿度

野菜ごとに適切な湿度に違いがあります。湿度が低過ぎたり、高過ぎたりすると、鮮度のよい状態が保てません。

◆湿度が低い
乾燥により、ヘタっと、しなびれたり、しおれたりします。

◆湿度が高い
食材が蒸れたり、カビや細菌の繁殖が進んだりすることで、傷み始めるのが早くなります。

食材の保存方法で「風通しがよい(通気性がよい)場所に保存してください」という注意書きをよく見かけますが、これは多湿への対策です。

おもな野菜の最適な湿度

買う機会の多い野菜や果物に最適な湿度は90~98%がほとんどです。

ただし水や結露して水滴が付いた状態が続くと、傷みの原因になるので「野菜が濡れていたら水気を取る」や「新聞紙やキッチンペーパーで全体を包む」などの対策が必要です。

◆冷蔵室(0~5℃)で保存
65~70%:にんにく
90~95%:カブ、キャベツ、大根、ニラ
95~98%:レタス、ブロッコリー、白菜、ほうれん草、パセリ、セロリ

◆野菜室や冷暗所(5~14℃)で保存
50~70%:カボチャ
65%:ショウガ
90%:ナス
85~90%:さつまいも、トマト
90~95%:きゅうり、オクラ、ピーマン

基本的に「野菜に乾燥はNG」で、高性能な冷蔵庫になると、野菜室の密閉性を高めたり、適切な湿度に調整したりする機能が付いています。

最近の買い物傾向を踏まえて「週1日のまとめ買いでも大丈夫」を売りにした野菜室をそなえた冷蔵庫が各メーカーから出ています。

Panasonic(パナソニック)(Wシャキシャキ野菜室)
・保鮮プレートとうるおいシャッターで密閉度を高めて保湿。
・モイスチャーコントロールフィルターで湿度を調整。
※湿度が高い時は湿気を放出して結露を抑え、低い時は湿気を逃さず、乾燥を抑制する。
・野菜室専用湿度センサーで野菜の収納量を検知、適切な冷却を行なう。

日立(新鮮スリープ野菜室)
・プラチナ触媒でエチレンガスやニオイ成分を分解。
・炭酸ガス濃度を高めて、野菜の気孔を閉じさせ、呼吸活動を低下させる。
・うるおいカバーで野菜室全体にフタをして、密閉性を高めることで、乾燥を抑える。
・うるおいユニットで余分な水分を放出。適切な水分量を維持することで結露を抑制する。

微生物:酸素や酵素による増殖が腐敗の原因

微生物

食品が腐る原因は「微生物の増殖」によるものです。

食品に微生物が増殖することで、色や味、香り、食感などが悪くなり、食べられなくなります。

微生物は酸素や酵素などによって増殖するので「酵素の働きをゆるやかにする」「酸素となるべく触れさせない」「余分な水分を取り除く」ことが日持ちさせるコツです。

・冷蔵や冷凍など低温状態で保存する。
・空気に触れないように、サランラップで全体を覆う。ポリ袋や保存袋に入れたあとに空気をしっかり抜く。
・表面の水気をふき取ったり、干したりして、水分量を減らす。

また特に高温多湿になりやすい時期は、微生物がハイスピードで繁殖するので、常温や冷暗所での長期保存が不向きです。

そのため、いつもは冷蔵庫に入れない野菜や果物も、梅雨や夏場は冷蔵庫に移して保存した方が、傷みにくくなります。

エチレンガス:追熟作用で傷みやすい

リンゴとエチレンガス

野菜や果物は植物ホルモンの「エチレン」の作用で熟成します。

収穫後もエチレンガスは排出されており、野菜や果物ごとに排出量や影響の受けやすさに大きな違いがあります。

◆エチレンガスの放出量が多い野菜・果物
リンゴ、アボカド、モモ、ナシ、パパイヤ

◆エチレンガスの影響を受けやすい野菜・果物
日焼けやパサパサ感が増す:リンゴ
腐る:ナシ、アボカド、バナナ、キウイフルーツ、モモ、洋ナシ、柿、マンゴー、メロン、パパイヤ
皮が柔らかくなる:スイカ
黄色くなる:ブロッコリー、きゅうり
赤褐色の斑点が出る:レタス
縮み・腐る:トマト

エチレンガスの放出量が多かったり、影響を受けやすかったりする野菜や果物を保存する際は「ポリ袋に入れて、袋の口をしっかりと閉じて密封する」ことが長持ちさせるコツです。

エチレンガスを活用した保存方法

エチレンには「発芽抑制」や「追熟(収穫後に熟成させること)」の作用があります。

そのため、発芽を抑えたい野菜を長期保存したいときや、未熟で食べられない野菜や果物を早く熟させたいときは、エチレンガスの放出量が多い食品と一緒に保存するとよいです。

追熟後は、傷みやすい状態になっているので、早めに食べ切るか冷蔵庫に入れて保存します。

じゃがいも
じゃがいもの芽の発芽を抑えます。

キウイフルーツ、アボカド、バナナ
未熟で固い野菜や果物の追熟を促すことで、早く柔らかくなり、食べられるようにします。

光:変色、発芽の原因となる

じゃがいもの変色、発芽

日光などの光によって、変色が起きたり、発芽が早まったりします。

たとえば、じゃがいもを光に当てると、皮部分が緑色に変色したり、くぼみ(じゃがいもの目)から芽が出たりする原因になります。

緑色の皮の部分や芽、芽の周辺には、ソラニンやチャコニンなどの「天然毒素」が多く含まれるので、食べたときに中毒症状を引き起こしやすくなります。

緑色になった部分を完全に取り除いたり、芽や芽の周辺を大きくえぐり取ったりすれば大丈夫ですが、食べる分が減ってしまい、芽に養分が奪われるぶん、栄養価も下がります。

「1個ずつ新聞紙やキッチンペーパーで包む」「冷暗所や冷蔵庫内など、光が当たらない場所に置く」など、光に当たらないようにするのが大切です。

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