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ビタミンAが多い野菜ランキングTop3!過剰摂取や不足時のリスクはある?

ビタミンAを多く含む野菜

ビタミンAは、皮膚や粘膜を強くする働きがあり、明るさに対応する目の働きの維持にも欠かせない脂溶性ビタミンの一つです。

多く含む食品としては、特にレバーが有名ですが、緑黄色野菜にも多く含まれています。

今回はスーパーで良く見かける野菜を中心に、ビタミンAを多く含む野菜をランキング形式で紹介します。

そもそもビタミンAとは?

ビタミンAは「レチノール、レチナール、レチノイン酸など」の総称で、動物性食品にはレチノールが含まれています。

野菜はレチノールが含まれておらず、βカロテン、αカロテン、β-クリプトキサンチンなど、体内でビタミンAに変換される「プロビタミンA」が含まれています。

プロビタミンAは体内で必要な分だけビタミンAに変換されるので、過剰摂取の心配はないです

またビタミンAに変換されなかった分は抗酸化物質として働くのでムダがありません。

プロビタミンAの種類によって生体利用率(体内でプロビタミンAがビタミンAに変換される割合)が異なります。

◆レチノール1μgの相当量
βカロテン:12μg
αカロテン:24μg
β-クリプトキサンチン:24μg
その他のプロビタミンA:24μg

体内でどれだけビタミンAとして活躍するかを表したのがレチノール活性当量で、ビタミンAを多く含む野菜が何か知りたい時は「レチノール活性当量」の数値を見ます。

αカロテン βカロテン β-クリプトキサンチン レチノール活性当量
大葉(青じそ) 11,000μg 880μg
モロヘイヤ 10,000μg 76μg 840μg
にんじん 3,300μg 6,900μg 720μg

◆αカロテン
にんじんやかぼちゃに多く含まれる成分です。
肝臓や皮フ、目などの組織を活性酵素から守る作用があり、様々な部位のがんの予防に効果があると言われます。

◆βカロテン
野菜や果物に多く含まれる成分です。
呼吸器や鼻の粘膜を守ったり、活性酵素の働きを抑制して生活習慣予防や老化防止に役立ちます。

◆β-クリプトキサンチン
主にみかん(特に温州みかん)に多く含まれる成分です。
βカロテンと同じく粘膜を守ります。強い抗がん作用があり、大腸がんや皮膚がんなどのがん予防に働きます。

1位:大葉(青じそ)

大葉

大葉にはβカロテンが豊富に含まれており、その量はにんじんの約1.5倍にもなります。

ただし大葉は1枚あたり5gと少なく、一度で食べる大葉の量はたかが知れているので、栄養的にはあまり期待できないのが実情です。

仮に1日のビタミンAの食事摂取基準を大葉だけで摂るには、200枚近く食べる必要があります。

大葉の独特の香りの元になる成分(ペリルアルデヒド)には、防腐や殺菌作用、胃酸の分泌を促進して食欲を増進させる効果があります。

料理に添える薬味や風味付けとして活用したい和風ハーブの一つです。

ちなみに、しそには「赤じそ」と「青じそ」の2種類ありますが、栄養成分は「ほぼ同じ」です。

ただし赤じそには、強い抗酸化作用がある「シソニン」や、抗アレルギー効果が期待される「ロズマリン酸」が含まれており、βカロテンは少なくなっています。

選び方

緑が濃くハリがあるものを選びます。

黒ずんでいたり、葉の裏に黒い斑点が出ていたりするものは鮮度が下がっています。

大き過ぎるものは「成長のしすぎ」で、食べた時に固さを感じたり、味や香りが落ちていたりするので避けます。

保存方法

ハーブと同じ方法で保存できます。

◆冷蔵(保存期間:約1週間)
キッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存します。
保存期間の目安は約1週間です。

◆冷凍(保存期間:約1ヶ月)
大葉の水気を取り、だいたい2~3枚ずつの小分け(1回で使い切れる分)にしてラップで包んだり、先に千切りやみじん切りにしたりした後、冷凍用保存バックに入れて冷凍庫で保存します。
保存期間は約1ヶ月が目安です。

◆干す(保存期間:約1ヶ月)
ザルに広げて風通しの良い所で干して、ビンや保存バックなどの密閉容器に入れて、常温で保存します。

料理法

しそには抗酸化作用の成分が多く含まれているので、肉や魚などのたんぱく質と一緒に食べると、免疫力がアップします。

例えば、鶏つくねに混ぜたり、ささみをチーズと一緒に巻いたり、梅肉とシソをのせてアジフライにしたりすると、またいつもとは違う美味しさがあります。

2位:モロヘイヤ

モロヘイヤ

エジプト原産のモロヘイヤは、アラビア語で「王様の食べ物(ムルキーヤ)」という意味を持つ野菜です。

「古代エジプトの王様の重い病気がモロヘイヤスープで治った」「すぐれた美容効果で、クレオパトラが好んで食べていた」などの逸話があるほど。

非常に栄養価が高く、βカロテン、ビタミンB群(B1、B2、B6)、C・E・K、カリウム、カルシウム、鉄、食物繊維などの含有量は、野菜の中でトップクラスです。

モロヘイヤの独特の粘り気には、胃の粘膜を守ったり、肝臓や腎臓の機能を高める作用があります。

選び方

葉と茎が瑞々しく、色が鮮やかなものを選びます。

茎は固く、家庭菜園のものは実や種と同じく毒性がある可能性もあるので、食べません。

保存方法

モロヘイヤは傷みやすい葉野菜です。
買ったり、収穫したりした後は、すぐに食べ切ったり、冷凍保存したりすることをおすすめします。

◆冷蔵(保存期間:1~3日)
モロヘイヤをペーパータオルで包み、ポリ袋に入れて、口を軽く閉じます。冷蔵庫に立てて保存します。

◆冷凍(保存期間:1ヶ月)
さっとゆでた後、しっかり水切りをして、ラップに包み、冷凍用保存バックに入れて冷凍庫で保存します。
和え物にする時は使う前日に冷蔵庫に入れて自然解凍、スープに使う時は冷凍状態のまま入れます。

料理法

葉をおひたしスープにするのが一般的な食べ方です。

栄養価が高い野菜ですが、シュウ酸も多く含まれているので、念のため、食べ過ぎには気をつけてください。

モロヘイヤには、水溶性ビタミンも多く含まれているので、ゆでると各栄養素の量が生よりも下がりますが、その分、カサが減るので食べやすくなります。

夏バテ解消やスタミナを強化したい時は、オクラや納豆、長芋など、同じ「ネバネバ」食材と組み合わせると◎です。

ちなみに実家では家庭菜園でモロヘイヤを育てていて、良く天ぷらにして食べていました。
油と一緒に食べることでβカロテンの吸収率がアップするだけではなく、独特の粘り気も抑えられます。

3位:にんじん

にんじん

にんじんは今回紹介している中で、最も色々な料理に使いやすく、量が食べられる野菜です。

中にんじん1本あたり約100gなので、丸ごと1本食べれば1日分のビタミンAが摂取できます。

一般的に流通しているのが西洋種の「にんじん(五寸にんじん)」で、冬になると東洋種の「金時にんじん」や「京にんじん」も出回ります。

東洋系のにんじんは五寸にんじんよりも赤いのが特徴的ですが、これは赤い色素の「リコピン」が含まれている為です。

リコピンはβカロテンの2倍もの強い抗酸化作用があり、血糖値の低下や動脈硬化の予防に役立ちます。

αカロテン βカロテン レチノール活性当量
にんじん(皮付き、生) 3,300μg 6,900μg 720μg
金時にんじん(皮付き、生) 250μg 4,800μg 410μg

産地が全国的にあるので通年見かける根菜類の一つですが、旬は秋から冬にかけてです。
この時期のにんじんは甘みが増して、栄養価も高くなります。

選び方

◆表面がなめらかでツヤがある
カサカサ、シワシワのにんじんは水分が抜けた状態で、新鮮ではありません。

◆色が濃い
にんじんのオレンジ色はβカロテンによるものなので、濃い色のにんじんの方が栄養価が高いです。

◆芯の切り口が小さいまれている為です。
「芯の切り口が大きい=茎の部分が太い」です。
茎の部分が太いと、にんじんの根の栄養が茎に多く行っていることになり、根の栄養分が少なくなります。

◆芯の切り口が黒くない
断面が黒くなっているものは、収穫から時間が経っていることが分かります。付け根部分が瑞々しいものを選びます。

◆ひげ根が少ない
湿度が高い場所で保存されたにんじんは、白いひげ根が出てきて、味が落ちます。

保存方法

根菜類は常温保存のイメージがありますが、にんじんは冷蔵保存をした方が鮮度を保てます。

にんじんの旬は秋~冬なので、寒い時期は常温保存も可能ですが、夏場は傷んだり白いひげ根が出たりするので避けます。

◆常温
常温保存が向いているのは、秋・冬の時期です。
湿気や水分が苦手なので、一本ずつ新聞紙やキッチンペーパーに包み、冷暗所に立てて保存します。

保存期間の目安は1週間と短いので、季節問わず冷蔵庫で保存した方が長持ちします。

◆冷蔵
一本ずつ新聞紙やキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて、袋の口を軽く閉じ、冷蔵庫に立てて保存します。
保存期間は2~3週間が目安です。

◆冷凍
生:イチョウ切りや千切りにして、冷凍用保存バックに入れて、平らにした状態で冷凍します。
使う時は凍った状態で炒め物や煮物に使います。

加工:にんじんを切って固めにゆでて、ザルにあげます。粗熱を取った後、冷凍用保存バックに入れて冷凍します。
使う前日に冷蔵庫に入れて自然解凍するか、電子レンジで短時間で回答します。

料理方法

βカロテンは皮のすぐ下に最も多く含まれており、皮付きと皮なしでβカロテン量に差があります。

◆100gあたりのβカロテン量
皮付き(生):720μg
皮なし(生):690μg

その為、なるべく皮ごと使ったり、にんじんの皮をむく時はなるべく薄くむいたりします。

βカロテンの吸収率を良くするには、生よりも煮る、煮るよりも油を使う調理法が向いています。

素揚げ(330μg)<<<生のまま(690μg)<ゆでる(730μg)<グラッセ(880μg)<油炒め(1,000μg)

ビタミンAは「油に溶けやすいビタミン」で、油と一緒に摂ると吸収率が高まりますが、素揚げにすると揚げ油にビタミンAが流れ出てしまいます。

にんじんを揚げる時は衣を付けて天ぷらにするなど、流出対策を取りましょう。

4位~10位をまとめて紹介

ビタミンAを多く含む野菜の4~10位は以下の通りです。

4位:とうがらし(640μg)
5位:パセリ(620μg)
6位:よめな(560μg)
7位:バジル(520μg)
8位:あしたば(440μg)
5位:よもぎ(440g)
10位:なずな(430μg)

上記は生の状態でのレチノール活性当量です。
乾燥させたり、油で炒めたり、茹でたりすると、減ったり増えたりする野菜もあります。

◆とうがらし
乾燥:1500μg
粉:720μg
生:640μg
※シシトウ(辛くないとうがらし)は、レチノール活性当量が1/10以下まで減ります。

◆よもぎ
ゆで:500μg
生:440μg

カボチャやほうれん草、春菊などは10位圏外ですが、食べやすさや料理レシピの多さは勝るので、色々な野菜からビタミンAを摂取してみてください。

とり過ぎや不足によるリスクは?

ビタミンAのとり過ぎは過剰症、不足は欠乏症になります。

◆ビタミンAの食事摂取基準

成人男性:850μg/日
成人女性:700μg/日

過剰症:心配なし

水溶性ビタミンはとり過ぎた場合は尿と一緒に排出されますが、脂溶性のビタミンAは排出されず、肝臓や脂肪組織に蓄積されます。

その為、過剰摂取をすると過剰症になるリスクがあり、例えば肝機能障害や妊婦中だと胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。

ただしとり過ぎが心配されるのはビタミンAのレチノールで「レバーやサプリメントの大量摂取は危ない」という話です。

野菜に含まれるαカロテンやβカロテンは、体内で必要な分だけがビタミンAに変換されて、残った分は抗酸化物質として働くので過剰摂取の心配はありません。

欠乏症:夜盲症、ドライアイ、ウイルス感染など

ビタミンAの不足が原因の病気で代表的なものが夜盲症(やもうしょう)です。

いわゆる「鳥目(とりめ)」で、暗い所で物が見えにくい病気です。

通常ならば暗い所でも時間が経てば少しずつ物が見えるようになりますが、これは目の網膜に「ロドプシン」と呼ばれる色素がある為です。

ビタミンAが欠乏すると網膜でロドプシンが作られなくなり、夜盲症になりやすいです。

またビタミンAは粘膜を保護する作用があるのでドライアイや、細菌・ウイルスへの抵抗力がなくなったことで風邪や肺炎を引き起こす原因にもなります。

◆参考
食品成分データベース – 文部科学省

らでぃっしゅぼーや