【新社会人・転職者向け】上司や取引先にお歳暮は贈るべき?値段や渡し方などビジネスマナーまとめ
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新社会人になったり、転職で職場が変わったりすると、お中元やお歳暮は贈るべきか?と悩むケースが出てきます。
贈る理由には、以下のような事情があげられます。
- 日ごろの感謝の気持ちを表すため
- 職場や取引先との関係を円滑にするため
仕事関係でお中元・お歳暮を贈る際に気をつけたい、ビジネスマナーについて取り上げます。
まずは職場・取引先の規定を確認
最近はコンプライアンス規定(法令順守)により、接待交際・贈答品の受け取りを禁止するところも増えています。
禁止の理由には、
- 会社や個人の金銭的な負担が大きい
- 儀礼や虚礼を廃止したい
- パワハラやひいきなどのトラブルを未然に防ぎたい
などがあげられます。
特に公務員は、利害関係者から金銭や物品の受け取りを禁止されています。
特に気をつけるべきは、以下の方々です。
- 国家公務員
- 国会議員、裁判官、裁判所職員、国会職員、自衛隊員、防衛省職員など
- 地方公務員
- 知事、市町村長、議員、県庁市役所職員、国公立学校の学長・校長・園長・教員(教師、幼稚園教諭、保育士、養護教諭、栄養士など)、警察職員、消防職員、国立病院の院長・医師・看護師など
ほかにも大手企業になると、社内外を含めて、贈答・接待の禁止を設ける場合が多いです。
利害関係者には、仕事の取引先・仕入先・契約先などがあてはまります。
一方で、親戚や親しい人など、利害関係者以外ならば、社会的儀礼の範囲内でやり取りできます。
勤務先や取引先が贈答禁止なら、お中元・お歳暮の時期になる前に伝達が来るはずなので、その指示に従います。
または、勤務先や取引先の贈答事情を、先輩や上司、取引先にさり気なく質問してみると確実です。
「弊社ではお中元やお歳暮は、特に何も贈っていない」と返答があれば、無理に贈る必要はありません。
また異動や転勤・転職が多い職場だと、毎年贈り続けるのが難しい状況も考えられます。
そのようなときは「御礼」や「お裾分け」など、お中元やお歳暮の形にこだわらない方が、気持ち的にも楽になります。
予算相場とおすすめのギフト
職場や取引先で、特にお中元・お歳暮の贈答の禁止がない場合は、贈っても問題ありません。
ただし、お中元・お歳暮は基本的にお返しは不要です。
あまりにも高額なものを贈ると、相手に気を遣わせてしまいます。
また、毎年、同価格帯の贈答品を贈らないと失礼にあたるため、金銭・精神的な負担が大きくなり過ぎないように、予算を考える必要があります。
職場の先輩や上司、取引先に贈るときの金額目安は、以下のとおりです。
- 先輩・上司・取引先:3,000~5,000円
- 特別にお世話になった方:5,000~1万円
贈る人の年齢でも相場が変わり、20~30代は3,000円前後、40代は5,000円が目安です。
ちなみにお歳暮は「1年間の感謝の気持ちを示す」ものなので、お中元とお歳暮、どちらか贈るだけですませたいなら、お歳暮を贈ります。
お中元とお歳暮の両方ならば、お歳暮の金額を若干高くする(2~3割程度)ことが多いです。
個人宛には、家族構成やアレルギーと好き嫌いの有無を考慮します。
一人暮らしや単身赴任の方に食品を贈るときは、食べる人数が限られるため、賞味期限が長く、1食ずつ食べ切れるギフトが喜ばれます。
- 常温保存が可能で賞味期限が長い
- ビール、ジュース、日本酒、ドリップコーヒー
- 調理の手間がなく食べられる
- 缶詰、汁物、レトルト食品
- 場所を取らない
- カタログギフト
ギフト券や商品券は、もらって嬉しいギフトの上位に入る品物です。
しかし「目上の人に金額がわかるものを贈るのはマナー違反」という意見もあります。
金額がわかりにくく、好みのものを自分で取り寄せられるカタログギフトが無難です。
取引先へは、個人宛というより「職場のみなさんでどうぞ」のニュアンスが強いので、常温で日持ちがする、個包装で分けやすいものが喜ばれます。
- ドリップタイプのコーヒー詰め合わせ
- 缶ジュース・お茶のセット
- 日持ちのする個包装の洋菓子(焼き菓子など)
ホールケーキや果物など、切り分けや冷蔵庫で保存が必要なものは好まれません。
縁起が悪く、先方に失礼な印象を与える品物は絶対に避けましょう。
リクエストがあれば例外です。
- クシ、シクラメン
- 死・苦をイメージさせる
- 彼岸花、鬼灯、ラベンダー
- 不吉な意味を持つ花・植物
- ハンカチ、包丁、ナイフ、ハサミ
- 縁を切る意味合いがある
- 靴、靴下、時計、カバン、文房具、下着
- 目上の人に贈ると失礼
くわしくは、下記記事を参考にどうぞ。
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【送ってはいけない】お中元・お歳暮などの贈り物には失礼なNGギフト
贈り方は手渡しまたは宅配
本来のお中元・お歳暮は、事前に相手の都合のよい日時を聞き、持参して手渡すのが正式なマナーです。
贈答品を手配した際、持ち運び用の紙袋のほかに、もう一枚紙袋がついていれば、渡す直前に新品の紙袋と交換すると丁寧です。
手渡しする場合の所作は、以下のような順序で行ないます。
- 紙袋や風呂敷から贈答品を取り出す
- のし紙の表書きを、相手が名前を読める方向に変える
- 贈答品に両手を添えて渡す
渡す際に言葉を添えることで、より感謝の気持ちを込められます。
今年も大変お世話になりました。
心ばかりの品ですが、どうぞお納めください。
今年もお世話になり、ありがとうございました。
こちらは感謝の気持ちの品です。ご笑納ください。
来年もよろしくお願いいたします。
持参や持ち帰りが大変な重くてかさばる品は、宅配の方がお互いに助かります。
職場の先輩や上司には、自宅宛に贈ります。
年賀状などのやり取りがなく、送り先の住所がわからないなら、素直に「日ごろからお世話になっているので、気持ちばかりの品を贈りたいのですが、住所を伺ってもよろしいでしょうか?」と聞きましょう。
取引先へは、企業・支店・部署・個人によって、宛先の書き方が変わります。
企業宛は社長名、支店宛は支店長名、部署宛は部署長名で贈るのが一般的です。
特定の人にお世話になっていたり、懇意の担当者がいたりするなら、その人宛に贈ります。
宅配利用時は、品物が届く前に送り状を出すか、添え状を同封すると丁寧な印象を与えます。
拝啓 年の瀬も押し迫り、ご多忙のことと存じます。
いつも温かくご指導いただき、心から感謝しております。
暮れのご挨拶のお印までに、心ばかりの品をお送りいたしました。
どうぞご家族様でお召し上がりいただければ幸いです。
来年もよろしくお導きのほど、お願い申し上げるとともに、皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
敬具
拝啓 師走の候、時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
日頃より格別のお引き立てに預かり、心よりお礼申し上げます。
ご指導ご鞭撻をたまわりました御礼と年末のご挨拶を兼ねて、心ばかりの品をお送りいたしました。
ご笑納いただけましたら幸いです。
今後とも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。
敬具
不在での返送に注意
お中元やお歳暮を送る時期は、地域によってお盆休みや冬期休暇と重なり、長期的に不在の可能性も考えられます。
そのため、事前に在宅や営業時期を確認して、その期間内に届くように手配します。
留守で不在だと、宅配ボックスがあれば、そちらへ不在宅配になります。
一方、宅配ボックスがなかったり、商品が冷凍・冷蔵品だったりすると、営業所で保管になります。
保管期間が過ぎると差出人へ返送になります。
- ヤマト宅急便
- 最初のご不在連絡票のお届け日を含めて7日間/クール宅急便は3日間
- 佐川急便
- 初回配達日を含めた8日間/クール宅急便は4日間
- 郵便局
- 7日間
返送時に別途送料がかかるケースもあるので、確実に相手が受け取れる日程を決めます。
また、保管期間中の品質は保証されません。
そのため、仮に受け取りまでに日数があっても大丈夫なように、生鮮食品や冷凍・冷蔵品ではなく、常温で日持ちするギフトを選ぶと安心です。
一度きりの贈答品は「御礼」が無難
職場や取引先との関係は、配置換えや転職・退職などで変わりやすいものです。
お中元やお歳暮は一度贈ると、毎年の恒例行事になるので、贈る側・贈られる側の双方で負担を感じないような配慮が必要です。
たとえば、
- 重大なミスをフォローしてもらった
- 親身なサポートのおかげで契約が取れた
- 仕事で必要な資格取得のために尽力してもらった
など、今年だけ特別にお世話になり、感謝の気持ちを示したいなら、お中元・お歳暮ではなく「御礼」の形が適しています。
表書きは「御礼」、名入れは自身の氏名にします。
お中元やお歳暮の時期に贈るなら、夏・冬ギフトから御礼の品を選ぶと季節感が出ます。
贈る時期が決まっているお中元やお歳暮とは違い、日程に融通が利きやすいため、自身のタイミングに合わせて贈りやすいのもメリットです。
感謝の気持ちを伝える方法は、贈答品だけではなく食事をご馳走するという方法もあります。
「お世話になったから何か贈るべき」とかたくなに考えず、柔軟に対応していきましょう。
お中元やお歳暮に関するマナーについては、こちらの記事も参考になるかと思います。
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